[日本人に大人気のETFの落とし穴]分散投資目的で[VT]は買うな!!

みなさんこんにちは。大河原はっさく(@okawarahassaku)です。
今回は日本人、特に投資初心者に大人気のETF

「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)」

こちらのETFの解説と分散投資に対して私の意見を述べます。

この記事の概要

  1. バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)とは何かを解説
  2. VTを買うだけでは全世界分散投資ができない理由
  3. 大河原はっさくの意見

それでは今回もよろしくおねがいいたします。

バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)とは何かを解説

VTは世界中の株式銘柄に対して分散投資を行っているETF(上場投資信託)です。

投資対象国先進国および新興国45ヵ国以上
投資対象銘柄大型・中型・小型株約8,000銘柄以上
経費率(年率)0.08 %

つまり、バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)を1口購入するだけで、たった0.08%の運用手数料で世界中の株式銘柄に投資ができます。

投資では長期・分散投資が王道だってよく聞くけど、全世界に投資できるVTさえ買っておけばいいじゃん!

自分で分散したポートフォリオ作るのめんどくさそうだし、難しそう。。。
でもVTなら運用手数料がめちゃくちゃ安いし、これさえ持っていれば最強のポートフォリオが作れるぞ!

このような意見をよく聞きます。確かにまさに分散投資に適した最強のETFな感じがしますよね。

[ここが重要!!]VTを買うだけでは全世界分散投資ができない理由

ですが、VTを買うだけでは全世界分散投資ができません。理由を客観的に説明します。
その理由を紐解くカギは「相関係数」にあります。

相関係数ってなに?

相関係数とは「AとBの関係性の強さを表す指標」です。

(例1)年齢 A が高いほうが、年収 B も高い傾向がある。

(例2)親の身長 A が高いほうが、子供の身長 B も高い傾向がある。

(例3)気温 A が高い方は、ビールの売り上げ B も高い傾向がある。

これらは一部そうではないこともありますが、そうであることの方が多いわけです。


相関係数は「-1.0~1.0」で表すことができます。
相関係数と値動きの関係性はざっくり以下の通りです。

相関係数の値相関関係株やETFなどの2つの商品の値動き
1.0に近ければ近いほど強い正の相関同じ値動きをする。同じ方向に動く。
0に近ければ近いほど無相関・相関関係がない2つの値動きに関連性はない。
-1.0に近ければ近いほど強い負の相関逆の値動きをする。逆方向に動く。

VTとSPY(SPDR S&P500 ETF)の相関係数は?


次に分析です。VTとSPY(SPDR S&P500 ETF)の相関係数は一体どうなっているのか確認します。
(S&P500とはアメリカを代表する500の銘柄で成り立つ指数で、SPYはS&P500に連動するETFです。)

今回分析するのは
・バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)
・日足
・上のチャートがVTのチャート
・下のチャートがVTとSPYの相関係数のチャート

下のチャートがVTとSPYの相関係数のチャートを眺めると、相関係数が常に1.0に近いことが確認できます。
これら2つにはとても強い正の相関があるといえます。

つまり、VTはSPYとほとんど同じ動きで動いていて、「SPYが上昇すればVTも上昇し、SPYが暴落すればVTの暴落する」ということです。

VTだけを保有しても実は投資の王道である「分散投資」の効果はないのです。

VTは全世界に分散投資しているはずなのに、なぜSPYとほぼ同じ動きをするのか?

この理由はVTが投資している銘柄を市場別に分けた割合に原因があります。
2020年12月12日時点で、VTが投資している銘柄を市場別に分けた割合は以下の通りです。

市場VT
米国57.5%
日本7.4%
中国5.3%
英国3.7%
スイス2.5%
カナダ2.5%
フランス2.4%
ドイツ2.3%
オーストラリア2.0%
台湾1.8%
韓国1.6%
インド1.2%
オランダ1.1%
その他8.7%

確かに投資対象国は多くても、実際には米国への投資が55%以上を占めいているわけです。

VTは全世界への分散投資を行う銘柄と言われますが、現時点では米国に大きく偏っています。

これこそがVTとSPYが同じ値動きをしてしまう理由なのです。

大河原はっさくの意見

最後に私の意見です。

「VTは全世界に分散投資ができるため、長期投資ではVTのみ買っておけば問題ないだろう」という考えている方が多くいらっしゃいます。

実はその考え方は分散投資ができているという錯覚に陥っているだけの罠であり、間違っています。

相関係数から見てわかるようにVTとSPYは強い正の相関があり、ほぼ同じ値動きをします。
VTだけに投資することは米国集中投資をしているのと実は大差ないのです。

私は米国集中投資が悪いとは少しも思っていません。
私の長期投資ポートフォリオでも米国株投資は40%を占めています。

しかし、分散投資を行いたいという観点で見ればVTを保有するだけでは分散効果は得られません。

数種類の優良株、優良ETFを自分で組み合わせることで本当の分散効果が得られるのです。
(例 米国株ETF(SPY)+インド株ETF(EPI)+米国債ETF(TLT)+金ETF(GLD)を同じ割合で保有するだけでもかなりの分散効果になるんです!!!)

確かに自分でポートフォリオを作成することは、VTだけを買うより手間がかかるかもしれませんが、これが事実です。

無敵のポートフォリオへの一歩を踏み出そう。
投資は自己責任で!

今回は以上です。読んでくれてありがとうございました。
素晴らしい投資ライフを!